こんにちは。
今回は、日常的な職場でのコミュケーション手段をより具体的に考えたいと思います。
さて、前回の記事では、聴覚障がいの方でも、ろう者・難聴者・中途失聴者の方々がいるということ、またその違いから母語も手話or日本語と変わると、書きました。
その方の母語によって、最善のコミュニケーションは、やはり変わってきます。
手話を母語とする聴覚障がいの方の場合
1 手話
やはりベストはこれです。しかし、手話ができる職員を配属することは、なかなか難しいかと思いますので、工夫した筆談をしたいです。(詳細は前回を参照)
また、ろう者職員との関わりがある聴者職員が、簡単な手話を覚えることも効果的です。単語レベルで片付く内容であれば、手話を覚えてしまった方が楽でもあります。(勉強することになる聴者職員のやる気にもよりますが…)
企業さんによっては、朝礼の中で「手話を覚えよう」のコーナーを設けてみたり、週1回ほど仕事終わりに手話学習の時間を設けて覚えたい人集合、などしたりしているようです。(指導することになるろう者職員のやる気にもよりますが…)
2 ◯◯カード
仕事内容にもよると思いますが、ある程度固定化され、頻回に使われることが想定される言葉は、あらかじめカードか何かに用意しておくということも便利な方法です。
日本語を母語とする聴覚障がいの方の場合
1 筆談・パソコン入力・メール・チャットなど
日本語を書いて見てわかるようにできれば、どのような手段でも基本的には大丈夫かと思います。
簡単な内容であれば筆談やパソコン入力で、説明が必要な内容や仕事の指示などは残しておくという意味でもメールやチャットがよいかと思います。
とりわけ、難聴者・中途失聴者の場合は、発声はできるけど聞こえない、という方は結構いて、「え、本当は聞こえているんじゃないの?」と思うほど、発音が明瞭な方もいます。
このため、聞こえていると思われてしまい、書いてもらえず困っているという方も多いようです。
難聴者・中途失聴者は、自分の声も聞こえていない方も多いので、そのような職員には書くことを忘れないようにお願いします。
口の形を読む口話は?
母語が手話ないし日本語、いずれにしても、口話は挙げていません。
聴覚障がいの方の中でも、口話が得意だと自身で仰っている方もいます。しかし、本当にわかっているかは疑問です。
わかったつもりになっている、ただただ頷いてしまった、違う風に理解していた、などはよくあります。特に、仕事上で口話での間違いのないやりとりは期待できません。
まとめ
手話が母語の人は、手話がベストです。職場で手話を覚えてくれる人がいればさらにベストです。
日本語が母語の人は、日本語なので、音声を文字化すれば大丈夫です。
次回は、ここぞというときのコミュニケーション手段を書いていきます。
よろしくお願いします。
通訳男士
0コメント